パーキンソン病について

パーキンソン病について

パーキンソン病は、「安静時振戦」「歯車様固縮」「無動」「歩行障害」を主症状とする変性疾患です。 手足が震えたり、歩きにくくなったり、動作が遅くなったりします。 

10年単位で考えると徐々に症状は進行しますが、内服薬が有効です。 

完全に治る疾患ではありませんが、内服薬により症状をコントロールすることができます。


パーキンソン病と共に歩む

パーキンソン病について

パーキンソン病は戦う相手ではありません。
人生を共に歩むパートナーです。
相手の特徴を知って,上手に付き合いましょう。
従来通りの生活を続けるよう努力することがこれからの人生を楽しく生きる秘訣です。

最初に大事なこと

・パーキンソン病とはどのような病気であるか正確な知識を得ること 

次に大事なこと
・進行はきわめてゆっくりであること  
・パーキンソン病に伴う日常生活の不自由の一部は加齢によるもの
・症状の全てが病気によるものではない
・ パーキンソン病で死ぬことは無い


日常生活でやってはいけないことは無い。 旅行にも行きましょう。

旅行にでると家の中よりもよく歩けます。
食べていけないものはありません。
何でも好きなものを沢山食べましょう。お酒もOK!転倒には注意!

十分人生を楽しむように心がけましょう。


PD治療の基本方針

  • PDの症状だけではなく、年齢や活動性、社会背景を考慮した上で現在の処方を決定する。
  • 現在の症状緩和だけではなく,年齢を考慮し10~20年先の治療を考えながら現在の処方を決定する。
  • さまざまな合併症や症状の変化により調節する一人のニーズにあったテーラーメード治療です。

パーキンソン病について

パーキンソン病の症状

1.運動系の障害
 安静時振戦、歯車様固縮、無動、姿勢反射障害

2.精神系の障害
 抑うつ状態、幻覚・妄想、認知機能障害

3.自律神経系の障害
 便秘・嚥下障害・脂漏、起立性低血圧、排尿障害

主な運動症状

1.振戦=手足がふるえる

パーキンソン病の初発症状として最もよくみられる症状。安静時(静止時)にふるえることが特徴で、左右差がある。

2.固縮= 筋肉が硬くなる(固縮)
筋肉が硬くなり手足の動きがぎこちなくなる。患者さんの関節を曲げ伸ばしする時に感じる抵抗で、患者さん自身が自覚することは少ない。左右差がある。

3.無動= 動きが遅くなる
動きが遅くなり、少なくなる。顔の筋肉も動きにくくなるために、表情が乏しくなり、よだれがでたり、声が小さくなることがある。字がだんだん小さくなることもある(小字症)

4.姿勢反射障害= 体のバランスが悪くなる
立ち上がる時、歩く時、方向転換する時などに体のバランスを崩しやすく、倒れやすくなります。



主な非運動症状

自律神経系の症状

パーキンソン病について

1.便秘
多くのパーキンソン病患者に出現。運動症状より早く出現することが多い。 積極的に運動すること、水分や繊維質のものを多く摂取することが重要で、緩下剤が必要なことも多い。

2.脂漏性顔貌
顔が油ぎる

3.排尿障害
夜間の頻尿から始まることが多く、間に合わなくて失禁することもある。頻尿,尿意切迫,尿失禁などの刺激症状が多い。

4.起立性低血圧
立ち上がった時に血圧が低下し、目の前が暗くなったり、ふらつき感を感じることがある。

5.嚥下障害
飲みこみにくくなることが多い。流涎が出現することもある。

6.その他
発汗過多、あちこちの痛み、勃起障害などの性機能障害が現れることがある。

精神系の症状

パーキンソン病について

1.睡眠障害
寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったり、夜中に何度も目が覚めることがある。
日中に眠くなることが多い
睡眠中に大声を出して暴れたりすることがある(レム睡眠行動異常症)
足に不快感がみられ眠れないこともある(むずむず足症候群) 

2.精神症状 
気分が落ち込むなどのうつ症状や無関心、不安など出現することがある。 

3.幻視 
初期には「虫」などが多いが、進行すると「動物」「人」が多くなる。 

4.認知機能障害 
物事を考えることが遅くなり、なかなかまとまらなくなる。記憶力や注意力が低下する場合もある。


パーキンソン病の類縁疾患

臨床症状はパーキンソン病に似ているが、パーキンソン病治療薬が無効で、進行も早いことが多い。

神経内科専門医できちんと鑑別する必要があります。 

1)レビー小体型認知症

2)多系統萎縮症(MSA) 

3)進行性核上性麻簿(PSP)およびその亜型

4)大脳皮質基底核変性症およびその亜型

5)脳血管性パーキンソン症候群

6)薬剤性パーキンソン症候群(DIP)  

7)その他

パーキンソン病について